みてる 2022/04/12

なにかだめって声部屋のすみのわずかな埃こらえても出てしまう読んでるって替えがきかないとこもっとほしいその声たまらないんだ焼けているのは紙と鉛筆の芯とささくれ忘れないよあなたの胸が机にのったこと忘れない強さのこと空気は切れる文字は増殖する助けてほしいときこえるわたしにできることには限界がありますはい部屋のすみでカーテンやシーツの匂い本は雑菌だらけだから好きだきこえないはずの声をきいてみえないものみえるっていうわらっているそれはとてつもない防壁それをうちやぶる指先の感触きっとこらえられないわずかな声もとどかない夕焼けの色が変わる文字は耐熱容器に入れられるごめんなさい空のこと一瞬目があって離れていったそれが最後だった後ろ姿はうつくしいそれは昔から変わらないもうすこしあなたがつまらないことを言ってぼくがそれをかわしてそれが交流でしびれがきえるなかにはそれで死んでしまうものもいる午前と午後は分かれてるだれが昼の鐘を鳴らすんだよやめてくれよお父さん断続的なそれもぼくの耳から入ってきてきっと届かないあきらめてない部屋のかたすみで